賀状は筆を使わず、すべてAdobeの Illustratorというアプリケーションと、ペンツールで作画しています。筆とは違ったニュアンスが出せて近年気にいています。筆文字をスキャンせず、そのまま印刷できるのが便利です。といっても、ディティールまですべて手書き入力なので、筆よりも時間がかかっています。
2024年 賀状
四国といえば四国遍路八十八箇所、裏山が屋島、山頂に84番札所の屋島寺があります。瀬戸内海国立公園内に位置し屋島そのものが天然記念物の指定がされているおかげで手つかずの自然が残っています。
渡り鳥や動物も多く生息しています。源平合戦場跡でもあり社寺仏閣が多くあります。いづれも急斜面に位置し長い階段が参道となっています。以前海沿いのボードウォーク歩きから昨年秋頃より屋島神社参道階段200段を毎早朝、登り降りしています。
調子の良いときは2往復。夏場は途中休息を交えながら往復のみ。脚力維持が目的で始めましたが遠く剣山を望む眺望はとても気持ちがよく整います。
香川県は讃岐平野に所々おむすび様の小山が点在しています。坂好きにはたまらない地形で登山口へのアクセスが至って楽ちん。手軽に登山気分も味わえる素敵な場所です。
2023年 賀状
四国に移住して7年目(途中所沢に1年)。そろそろ四国に住みなれ感があってもよさそうな時期ですが、奥が深い。これまでに住んだ地域よりも懐かし感が満載の地なので新しい発見がいまだに続いています。
食文化だけを見ても、うどんの歴史やうどんを愛する県民性、シンプルなうどんをさまざまな食べ方やレシピがあり、飽きることがない。地元愛に満ちた出汁や麺。
季節ごとにさまざまなうどんレシピが存在し、600店以上ある店舗ごとに鎬を削っている。こんな県は他にはなさそうです。
そんな訳で今回は、うどんの正月をテーマに書いてみました。地元に人には、なんで? と思うかしれませんが、幸いほとんどの差し出し先が他府県なので描いてみました。
合わせて富山県に次ぐ保存件数を誇る獅子舞をタイミング的にもピッタリなので加えてみました。
2022年 賀状
ここ数年のコロナ禍で社会は大きく変化してきました。以前のスタンダードが基礎から変わらざるをえません。
国や行政の対応が余りに稚拙で、危機管理の準備を行っているとは誰の目にも思えない状況。
資本主義の前提が右上がりの成長とされているが、前提自体がSDGsとは相反する様に思える。
社会の大きな節目なのでしょう。下駄屋さんから靴屋さんにバトンが渡された時代のように、大量消費、天然資源の取り尽くしから成長を社会全体でゴリ押しするのでなく地球のテンポで自然のリズに少し寄り添った時代の創造なのでしょう。
それでも案外、楽しくなりそうな予感がします。
賀状は、高松市の民芸品張子の虎を描きました。でんでん太鼓や松の葉は、以前の使い回し。来年は手抜きせずに頑張ろう。人生初めてプライベート写真を貼りました。
2020年 賀状
一年少しで再び所沢から香川へ転居。
大阪、香川、埼玉、香川と
渡り歩く事でいろいろ見えるものがあった。
近代社会生活上はとても便利な関東圏ですが、気持ちのいい大自然は身近にはなく休日ともなれば多くの公園は人で溢れ返る。
詰まる所、自然に触れようにも日常生活の中では、住環境もよくなく手短な公園が必要なのだ。近くに海のある暮しの心地よさは香川に住んではじめて味わった。
周りが山に囲まれている所沢では、無性に海が恋しくなった。
天気のいい日に富士山が望めるのは救いだったが、毎日すぐ裏手に屋島がそびえ立っている環境の方に軍配が上がる。
再度、香川に住むにあたり、もっと自然と戯れる時間を増やそうと思っている。
2019年 賀状
転居。
ようやく住み慣れた香川から埼玉へ。
意外にも、香川に似たところが多いのに驚いた。
うどん屋さんが多い。埼玉のソウルフーズと呼ばれている「山田うどん」チェーン店。
降雨量が少なく、晴天が多い。快晴は香川を抜いて日本一。
茶の栽培が盛ん(高瀬茶とは比べてはいけないが)日本三大銘茶の狭山茶の産地。
盆栽の生産日本一。香川は、松盆栽の日本一。
野菜の生産が盛ん。おいしいお茶と新鮮な野菜に恵まれてうれしい。
鮮魚は、さすがに海を持たない県なのでしかたないが、新潟の漁港から直送の魚専門のスーパーが嬉しい。
なんといっても、富士山が望めるところが至る所にあるのは意外だった。
2018年 賀状
2回目の正月を迎えました。
初詣では、金比羅山。雑煮は餡餅。年明けにうどんと、香川県民ベーシックに則って過ごしました。
モチーフは、たびたび起用の日の丸。初日の出をイメージに、松竹梅をあしらいました。なんだかワンパターンなので、でんでん太鼓を加えました。
高松市の名所、源平の戦いで有名なお気に入りの屋島を描きました。小さく、近くの女木島へのフェリーをあしらい、赤と黄緑の大好きな配色でまとめました。
香川は、地域社会の風習や暮らしが残されていて、古き良き日本文化が大切にされていて、モチーフになりそうなものも多いように感じます。
これからは、そういうものを描いてみたいと思っています。
今年も、よき年になりますように。
2017年 賀状
大阪から高松に来て初の正月を迎えました。
一昨年の暮れに四国村ミュージアム(高松市)での「しめ縄展」を見に行く矢先に家族の転勤で高松移住が偶然重なりました。
その際に印象に残っていたしめ縄を今回モチーフにしました。新天地での歩み始めに気持ちを込めて藁一本ずつ描きました。
住所変更を一目で分かるように、地図を書き込みました。
昨年末も、高松のギャラリーでしめ縄展が開催されていました。
しめ縄の美しさに魅了されている人の存在が嬉しい限りです。
2016年 賀状
正月のしめ縄は、各地で様々な形態のものがあり、興味が尽きません。色形が美しい、しめ飾りを描いて見ました。
右近の橘と左近の桜を神社の様式やひな壇に因んで、シンボライズされたものを配置しました。
裏白は、描くのに時間がかかりました。片方をコピーして反転ました。稲穂の米粒は、7つほど描いて、コピペしてそれらしくまとめました。
2015年 賀状
正月の代表的なイメージは門松かなと、門松を描いてみました。左隅に、南天を加えて少し華やかしさを添えてみました。
土台のワラの部分〔ソギ)は、結構手間がかかりましたが、荒神松は一枝のみ描き、後は複製したものを配置。少しサイズを変えたりしました。
左右一対の右側のものを描きました。
描いていて感じた事は、門松は日本の生け花の起源のような気がしました。地域ごとに様式や使用部材が異なり地域文化が色濃く反映したオブジェのようです。
2014年 賀状
出雲大社「平成の大遷宮」にちなみ以前訪れた折り、とても印象的だった、しめ縄を描いてみました。
しめ縄は長さ13m、太さ8m、重さ5トンの日本一の「大注連縄」です。これを「縄」と呼ぶには少々抵抗が在りますが、圧倒的な存在感の前に出雲大社の存在感がひしひしと伝わってきますからすごいものです。
神事に欠かせない榊を一枝添えてみました。
引越しを終えゆっくりと正月を迎える年の思いも重ねてタブレットのペンを握りました。
2012年 賀状
2011年は波乱の年でした。次代の厄を洗い落とす意味を込めて獅子舞をモチーフに選びました。作画にあたって調べると、黒基調や赤基調があり、正月らしい赤を基調にし脚絆と揃えました。
一番のこだわりは「足」です。描く前から足をどのように表現するか一番気になっていました。獅子の大きな胴体から細い足は逞しさに欠け気味なので、男の色気を出せるように描いてみました。装飾ぶつも様々なものがありましたが、シンプルな組紐ぽいものでまとめました。
定番の松竹梅も配してみました。めでたさと、厄払いの気がにじみ出てれば幸いですが。
2011年 賀状
今年は、原点に戻り、松竹梅をモチーフにしました。凛とした面持ちの略式の門松が、質素ながらもとても気に入ってます。
竹の葉の下辺りに、住所やURLなどの項目を入れ、竹の葉にかかるように書き込みました。
梅の花は、小さくて見にくいですが、左端の縦のボーダーの所にいれました。